受託型システムエンジニア(SIer)から社内SEへの転職(5)



社内SEに転職


脱ITを目指したものの多職種では採用してもらえなかった自分ですが、職種は変えずに業種を変えるということにして社内SEを目指した途端、あっさりと転職することができました。

採用されたのは、社員数100人程度のサービス業を営む中小企業でした。その企業の情報システム部として働くことになりました。





中小企業の情報システム部の実態


情報システム部というと耳障りはよいのですが、実際に社内SEとして働いているのは、自分以外に先輩一人だけでした。

部という組織上、仕方なくといった感じで他の部と兼任したITのことを全く知らない部長が管理者でした。

もともと、本業がサービス業なのでシステム部門というのはなかったそうです。必要があれば外部のSIerにシステムを作ってもらうということでIT化を進めてきたようです。

しかし、社内に全く担当者がいないというのも問題ということで、少しだけパソコンに詳しい先輩が担当者となったようです。

先輩は、自分で勉強してネットワークやプログラミングを学んだそうです。そして、社内の効率化を図るシステムをVB6で作成していました。

その先輩がシステムを作って効率化が進んだのはいいのですが、だんだんとそのシステムがないと業務が進まないようになってきました。

そうなってくると、その必須となった社内システムの重要性が上がり、その先輩が休むことができなくなったとのことです。

さらに、外部向けにPRするためのウェブサイトや、当時流行りだしたECサイトへの進出といった事業展開もにらんで、社内SEを増員することになったそうです。

中小企業の社内システム部門というのは、スタートはどこも似たようなものではないでしょうか。最初はいわゆる“一人SE”から始まるのです。

自社でシステムを作成する功罪


余談となりますが、先輩は自らネットワークとプログラミングを学び、効率化のための自社システムを開発していきました。

これ自体は良いことのように思いますが、いろいろと難しい問題を抱えています。

つまり、持つ経営・持たざる経営という観点です。

先輩は効率化が図られると思って自社システムを開発しました。しかし、結果的にはそのシステムは重要性を増し、肥大化して次第に効率化のためのツールから業務システムに昇華しました。

そうなると、一人では手に負えなくなり増員が図られるということになりました。

確かにECサイトへの進出という事業展開を考えると、社内に担当者が二人いることも必要かと思いますが、本業がサービス業の中小企業に本業以外の間接部門の担当者が二人いることになったのです。

そもそも、社内で開発すべきなのか?という観点から検討するべきかもしれません。最初は割高ですが、システムを外注すれば担当者は一人でもよかったかもしれないからです。

社内SEの必要性は、自社のコアコンピタンスを自社システム部門が生み出すのか?という観点から検討する必要があるでしょう。

特に今はクラウドを活用したSaasが盛りだくさんです。中小企業でもそれらを活用したスピーディなIT戦術が可能かと思います。

中小企業の社内SE採用の特徴


中小企業の社内SEに話を戻します。

自分はシステム構築の経験をSIerで積んでおり、趣味でウェブ関連のシステム構築も勉強していました。そのような経歴より、あっさりとその会社への入社が決まりました。

その先輩が自社内で後輩を育てるということは不可能でした。中小企業の余力では間接部門の社員を一から育てるというのは難しいといえるでしょう。

また、自分がその先輩より年下というのも採用の大きな要因だったと聞きます。

もし、優秀で経験豊富なエンジニアで、先輩より年齢が上だったします。そうすると、その先輩は仕事がやりにくくなります。部下が経験も知識も年齢も上だとしたらいい気分はしませんよね。会社としては功労者である先輩に対してそのような中途採用はしにくいでしょう。

このように、社内システム部門とくに中小企業の場合は、技術力・知識・経験以外の点でも採用が左右されます。部内の流動性が低く、教育が難しく、特殊な間接部門のため、上のような中途採用が行われるのです。

そして、仕事内容も大企業の社内SEとは大きく異なります。次回はその辺を書こうと思います。

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